クリスマスのセカクリ

会社の若手営業、新入社員と
世界のクリエーティブを学ぼうと始めた
「世界クリエーティブ塾」、
愛称セカクリの今年最後のセッション。
今年度のセカクリは
グループワークの中間試験を入れて14回目。
僕が2005年秋に開講して68回目になった。


きょうのセカクリは
半年前に親会社のひとつSから
志願して出向してきたMさんの発表。
事業部で10年間、製品企画を担当してきた女性である。
Mさんはそれまで広告の仕事に縁はなかったが、
前回の発表は新入社員のお手本になるものであった。
今回も発表前夜クリスマスイブの日、
夜9時を過ぎてもスライドの準備を続けていたMさんの姿を
僕は目撃している。



セカクリのタグラインは、
「アイデアは、私たちのご飯です」。
昨年の新人コピーライターの塾生が書いた。
そのスピリットを忘れないようにと
事務局長を務めるYさんが
タグラインとシンボルマークが入った紙敷きに
クリスマスのお菓子を全員にプレゼントしてくれた。


こうした工夫が自発的に生まれるようになってきたことは
塾長の僕はとてもうれしい。
セカクリの精神は日々のあらゆる活動に
創意工夫を試みることだからである。



 (写真上。Y事務局長のクリスマスプレゼント拡大図)


セカクリは
塾生5名、副塾長3名、事務局長のうちの誰かひとりが
毎回責任を持ってプレゼンテーションする。
その内容に沿ってディスカッションや質疑応答が続き、
最後に発表者のまとめ・結論と、
メンバー全員から発表者へのフィードバックがある。


ほぼ隔週一回の開催。
なかなか中身の濃い2時間であり、
日本中、どの大学、専門学校などを探しても
こんな塾は他にないと自負しているのだ。
僕もセカクリで初回講義と最終講義を担当する。
ライバルはベルリンスクールである。


メンバーのプレゼンテーションスキルも
回を追うごとに上達している。
自分でデータや作品を調べるのはもちろん、
動画でも静止画でも自由自在にパワーポイントに取り込み
スライドのデザインにも工夫がある。


僕も30年以上勉強し続けているクリエティビティの精髄を
発表者の内容に合わせて適宜コメントする。
2月には僕の最終講義があるので
いまからどんな内容にするか楽しみながら考えているところだ。





 (写真上。会社の忘年会で活躍する新入社員の塾生たち。
  むろん、セカクリのときはこういう格好はしていない)



こうした小さな塾が存在することで
新人たちがこの会社や仲間たちを気に入ってくれ
安易に転職しないでくれると有り難い。
そんな想いもあって始めた塾なのだ。


知識や情報もさることながら、
メンバーの視点や洞察にハッとすることが毎回ある。
教えることは学ぶことであるという言葉を噛み締めている
塾長なのである。



 (写真上。我が家の近所の家のクリスマスのイルミネーション。
  今年は例年と違って、イブ直前の数日だけ灯を入れて
  電力を節減していた。僕は毎年楽しみにしている)