年下のメンターを持つことの大切さ


僕が主宰しているセカクリ(世界クリエーティブ塾)は
新入社員(今年は2名)のための半年講座である。
カリキュラムの柱のひとつは
ゲストスピーカーによるプレゼンテーション。
僕が社内からこれはという人を選んでお願いしている。
年齢は20代から60代まで幅広いが、
年に一度のこのプレゼンテーションが毎回おもしろくタメになる。
これを聴けるだけでも、セカクリを5年以上続けてきた甲斐がある。



この日は、U副塾長によるプレゼンテーション。
Uさんはコピーライターの肩書きを持っているが、
「クリエイティブ・カメレオン」とも言うべき資質と研鑽で知られる。
時代の変化をいち早く吸収して、
自分のクリエイティブワークに取り入れる。
だから、クリエイティブ・カメレオンなのだ。


Uさんの今年の代表作は自転車ナビの航跡で動物を描いた
世界最大の架空動物園、"Tokyo Zoo Project" である。
FWA(Favourite Website Awards)で9月3日の世界一に選ばれ、
海外のデジタル・クリエイティブからも注目される仕事になった。



きょうのプレゼンテーションはUさんが2010年を振り返り、
現代におけるコミュニケーションの流れ、変化を
具体的事例、それもテクノロジーにフォーカスして読み解く内容だった。
同時代性を強く意識した、とても充実した発表である。



僕が通ったベルリンスクールでは
年下のメンターを持つことの重要性を学んだ。
「デジタル領域においては5人の10代のメンターを持て」と言う。
あいにく10代は僕の会社には働いていないので、
せいぜい20代30代から大いに吸収しようとしているのだ。
セカクリを続けてきて一番トクをしているのは
塾長の僕かもしれない。