中島らもと言えば失礼ながらアル中の作家で
アルコールが原因の事故で死んだというイメージがほとんどだった。
- 作者: 中島らも
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1994/03/04
- メディア: 文庫
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代表作『今夜、すべてのバーで』を読んだ。
タイトルがいい。
らもの作品はタイトルがすべてキャッチフレーズになっている。
実体験とアルコール中毒に関する資料を駆使して書いているが、
思いがけず読後感がよかった。
主治医の赤河、事務所のマネジャー天童寺さやかなど
脇の人物がよく書けていて、物語にスッと入っていける。
- 作者: 中島らも,小堀純
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2003/10/25
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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中島らもの特選明るい悩み相談室 その1 ニッポンの家庭篇 (中島らもの特選明るい悩み相談室) (集英社文庫)
- 作者: 中島らも
- 出版社/メーカー: 集英社
- 発売日: 2002/08/20
- メディア: 文庫
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らもに再注目したのは
十条の斎藤酒場について短いエッセイが掲載されている
『せんべろ探偵が行く』(小堀純と共著)を読んだのがきっかけだった。
とても上質な筆さばきだったのだ。
朝日新聞に連載していた『明るい悩み相談室』も並行して読んでいる。
ギャグ満載の答えでありながら、
寄せられた質問を決して茶化していない姿が文章からうかがえる。
- 作者: 山田風太郎
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1998/12/11
- メディア: 文庫
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文庫ではらもが敬愛する作家・山田風太郎との対談が載っている。
山田はこの作品の質の高さを評価しながら、
らもにギャグ路線も捨てないようにと助言する。
らもがコピーライターだった頃、
カネテツデリカフーズのカベ新聞風広告があった。
東京コピーライターズクラブ新人賞選考から漏れたその作品は
他のどの作品とも違っていてギャグ満載だった。
(文中敬称略)