Salt, Pepper & Air


帰任にあたって買おうと思っていたものが二つあった。
ひとつはショルダーバッグ。
6年前に出向3週間ほどでこれまでの人生最大の大骨折をして
4週間入院した。退院後さらに2週間の自宅リハビリテーションが続いた。
杖をつきながら再び仕事ができるようになったとき、
同居人がショルダーバッグを買ってくれた。
いざというとき両手を使えるようにしておけば
事故を未然に防げる可能性が高まるという合理的な考えだ。



同居人はハンティングワールドのSalt & Pepperを選んでくれた。
そのバッグがこの6年間僕の戦友として一緒に戦ってくれた。
何度か修理にも出したが、
さすがにほうぼうが壊れてこれ以上の修理も難しくなったため
兵役引退を決定した。
色や細部のデザインは変わったが、
Salt & Pepper後継を銀座直営店で買った。
丈夫で使いやすく、
なにより使っていて日々満足感のあるバッグなのである。
それがブランドの信用、伝統というものか。




  (上記2点の写真はアップルのオフィシャルサイトから転載)


もうひとつは、MacBook Airである。
僕の務めている会社ではもっぱらPC優先で
Mac購入に高い高いハードルがあると同僚から聞いていたのだ。
今度の仕事は海外出張の機会も増えると思われるので、
旅先でも引き続きMacを使いたい。
1.06kgに高機能がすべて詰まったMacBook Airは最適である。


どこでもWiFiでインターネットを使えるように
イー・モバイルのポケットWiFiを買って通信契約を済ませ
その代わりiPadの3G契約を解除してお金を節約することにした。
4月に独立したさとなおさんのように
僕もノマド遊牧民)をめざすのだ(…なんちゃって)。



東日本大震災を経験して、
お金を使う選択、判断がきわめて大事だと実感した。
きちんとお金を使わなくては、生産ができない。
しかし、個人の判断はあくまで自分でしたい。
なにかに、誰かにあおられて選択し判断するのは、
相手が国家であろうとCEOであろうとまっぴらなのだ。



MacBook AirはSalt & Pepperにすっぽり入るサイズだ。
このショルダーバッグをぶら下げて僕は仕事をし、町を歩く。
この春、僕にとっては久しぶりの大きな投資なのである。
多くのみなさんと同様、僕も日々我慢していることが多いので、
かなりうれしい。