「平井美智子人形展ー今日という刻ー」を
銀座・ギャラリー田中に見に行く。
平井の創る人形たちはたたずまいはみな静かだが
生命力をみなぎらせている。
僕の大好きな作品「雨夜を走る」は
嵐の中をレインコートを着て自転車で走る人物。
男にも女にも見える。
激しい雨や風、遠雷の音まで聞こえてきそうだ。
けれど、この人物は確かに嵐にひとり立ち向かっている。
「リスペクト」「赤い実」はこの頃の若者たちを描く。
ヘッドフォンで音楽を聴く男。赤いリンゴを持つ女。
平井の若者たちを見る目は優しい。
シニカルな批評でなく、まっすぐに生命力を讃える。
7月2日（土）まで銀座泰明小学校そば・ギャラリー田中で開催。
11:30-19:00（最終日は16:00まで）。
（文中敬称略）
