森で体験するTheater Hausruck


Arsでは演劇を観るからと言って安心してはいられない。
まずは観客全員が5台のバスに分乗して一時間。
オーストリア最大の森に向かう。



バスを下車するとそこから物語が始まっている。
老人と少女に案内されて森の山道を15分上る。
あたりは照明がなければ真っ暗闇だ。
そこでは役者たちが数人待機していて観客を物語に巻き込んでいく。
さらに15分山道を上がると空間が広がる。
そこで楽団の演奏に出迎えられた。
地元オーストリア、Theater Hausruckである。



今年のArsのテーマ、"Origin(起源)" に基づき
真実を探るインスタレーション "Neuland"が始まる。
既に日常から切り離された森の中だから
観客と言ってもボヤボヤしていられない。
終了後下山し、昼間買っておいたベーグルで空腹をしのぐ。



バスを待ちホテルに帰ったらもう0時。
けれど不思議な満足感が残るのは
演劇の原点を味わえたからか。