高峰秀子『にんげんのおへそ』を読む。
名文家の誉れ高い女優が70代に書いた
最後の随筆三冊のうちの一冊。
テンポのいいキビキビした文章を愉しんだ。
- 作者: 高峰秀子
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2011/12/24
- メディア: 文庫
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文体は違うけれど向田邦子の文章を読むときのような
贅肉のなさ、伏線の張り方が小気味いい。
この女優の人生が主演した映画の物語以上に
起伏に富んだものであったことを知った。
しかしそれにしても最初にこの人の文章に目を止め
連載を書かせた編集者の慧眼には恐れ入る。
どの世界にも目利きがいるものだ。
2001年文春文庫。2012年新潮文庫。
(文中敬称略)