準備を重ねる分、プレッシャーが減る


12の国・地域からやってきた21人のリーダーに
1時間半ほどのセッションを行う。
質疑応答では次々と手が上がる。
日本人だけが相手のときは
丁寧だが拍手だけで終わることが多い。
ひとつでも多くのヒントをつかもうと質問してくれるから
その場で答えながら僕も自分の考えを深めることができる。



もちろんスティーブ・ジョブズとはいかないが、
キーノートを使って動画や写真をスライドに貼り、
文字の大きさ、書体、アニメーションも工夫する。
馬場さん、澤本さんの対談で教えてもらった
紙とマックの画面を往復しながら推敲する方法も今回試した。
意識してやってみるとこの方法はなかなかいいね。
初日に別の方のセッションを覗いて偵察し、
さらに数カ所原稿に手を入れた。
僕は不器用であることを自覚しているので
一に準備、二に準備、三に準備、四も五も準備である。



本番前の機材チェックは
裏方スタッフと一緒にくどいほどやる。
後方の席に座って音量や画像の見え方を確認する。
スライドのリモートコントローラー、
レーザーポインターの使い方ももうすっかり慣れた。
僕は自分の個性を強く押し出すより、
みなさんが今後の仕事に生かせるヒントを
ひとつでもふたつでも提供したい。



プレゼンテーションの準備は
どこまでやってもこれでいいということはない。
準備をとことんやることで
本番で話すプレッシャーが幾分減るように僕は思うのだ。
全部なくなりはしないけれど、ね。