ある天才との対話@銀座三丁目


Apple Store銀座店Genius Barに予約を取って行く。
平たく言えば修理相談窓口である。
店員自らをGenius(天才)と呼んでしまうアップルの感覚が凄い。
ワシら顧客は凡人です。
MacBook Air外付けDVDプレイヤーが機能しなくなったので
持っていく。



  Genius(以下G)「ああ、確かに壊れてます」
  僕「修理はできるの?」
  G「丸ごと変えることになります」
  僕「(……それは修理とは言わない=心の声)。
    いくらかかるの?」
  G「4,900円プラス消費税です」
  僕「新品で買うといくら?」
  G「ちょっと調べますね……7,800円です」
  僕「微妙な値段だね。
    でも、3,000円弱差額があるなら変えてもらおうかな」
  G「では、MacBook Airのシリアルナンバーを教えてください」
  僕「は?」
  G「修理のためにはお客さまのAirのシリアルナンバーが必要です」
  僕「だってAirは持ってきてないし、いま分かんないよ。
    この店で2年前に買ったんだけど、調べられない?」


    (しばらく待たされて)


  G「お客さまの電話番号とシリアルナンバーが紐づいていません」
  僕「じゃ、どうすればいいの?」
  G「シリアルナンバーを調べてもう一度ご来店ください」
  僕「後で調べてあなたに電話でシリアルナンバーを教えるんじゃ
    ダメなの?」
  G「直接ご来店いただかないと
    修理できないルールになっております」
  僕「じゃ、またもういっぺん来ないとダメなの?」


    (正確には預けるときと受け取るときでさらに2回の来店が必要。
     このときはその事実に気づく心の余裕がなかった)


  G「………」



結局、今回も凡人は天才に敗退し、
2階に寄って7,800円のDVDプレイヤーを購入した。
後2回ここにやってきて修理(交換)するのと新品を買う差額で
僕の時給がいくらになるか頭で計算した結論だ。
2階の外国籍店員は品物を僕に渡し、
別れ際に笑顔でこう言った。


  店員「使ってみて調子が悪かったら、
     予約を取って4階のGenius Barに入らしてくださいっ!」
  僕「……」