冬のお楽しみ、超活性にごり


年の瀬、憩いの居酒屋探訪第三弾。
正確には居酒屋ではない。酒屋である。
じゃ、酒屋で飲ませる角打ちかというと、そうでもない。



会員制有料試飲、とでも言えばいいのか。
静謐を愛する酒屋の親父が作った小宇宙。
全国の酒蔵から仕入れてきた酒瓶に囲まれた
大人の図書館、と僕は呼ぶ。
東急世田谷線沿線の店「唐木屋のなか」。



今宵の客は僕ひとり。
おかみさんが店番をするが、
こちらが用事がなければ話しかけてくることはない。
お、あるじゃないか。
小左衛門・超活性にごりが。
読みさしの新書を友に静かに味わう。



おかみさんに尋ねてみると、
昨日から売り始めたらしい。
親父と酒蔵の長年の信頼関係があって飲める酒だ。
でも腰を取られるといかん。
大山のヴァイツェンを半パイント飲んだ後、
二合でとどめる。
冬の間の、僕のお楽しみなのだ。