真田の名水で角を飲む


真田の隠し湯・岩屋館は、
湯質といい、食事といい、
みなさんのもてなしといい、秘湯会好みだった。
副会長の手柄である。



鉄分を含んだ赤色のぬる湯はいつまでもつかっていられる。
そのうち、湯と自分の身体の境目がなくなって、
温泉の一部になってしまうが如くだ。
食事は豪華すぎず貧しすぎず、
カラオケや宴会とは無縁の宿だ。



真田の名水で割って飲むうちに
夕食前に秘湯会公式ボトル・角瓶が半分空いてしまった。
秘湯会史初めてのハイペースだ。
そのペースで飲んでいても翌朝二日酔いがない。
水に恵まれた土地に旅したときにいつも体験することだ。



温泉力のある湯につかったおかげで
23時から翌朝8時まで二人ともぐっすり眠ってしまった。
普段眠りの浅い副会長は夜中に一度も目が覚めなかった。