夕まぐれ、「鈴傳」に消える


木曜日の夕まぐれ、
四谷の小路の突き当たり、老舗酒屋の立ち飲み「鈴傳」に消える。
今夜は手伝いに若い青年が入っている。
おばちゃんたちの作る総菜がなかなか愉しい。



マカロニサラダ。肉団子。
煮物盛り合わせ(厚揚げ、大根、糸こんにゃく他)を順番にもらう。
いずれも一皿380円也。
カウンターの隅にはいつも見かける常連が二三人。
どんな仕事をしているんだろう。
目で挨拶するだけだからお互い仕事のことも私生活も知らない。



秋になってひやおろしが入荷し、日本酒メニューも夏とは変わった。
僕は定番・満寿泉(400円)。
もう少し寒くなると、「鈴傳」独特のお燗器で
ぬる燗をつけてもらう。



仕上げは道路をはさんで向かいの「吉野家」に寄る。
新製品・豚バラ野菜焼きの味見をしたかったのだ。
おすすめキムチ(100円)を追加。
要するに鉄鍋の豚バラ野菜炒めという訳だ。
牛丼「吉野家」は低迷打破めざして新メニューを次々投入している。
期間限定が増えているから
気に入っていたメニューはいつの間にか消えている。



   (胡留「また会長はどこぞで寄り道してるんかい……」)