人生初の6ヶ月定期券購入


社会人になってからというもの、
定期券を持ったことがなかった。
理由はいろいろあった。


時間が不規則な仕事だったので、
いつ帰れるか分からない。
入社して10年以上は深夜はタクシー券が使えた。
行きはともかく帰りはどこからどのルートで帰ることになるのか
自分でもさっぱり見当がつかない。
ときには帰るルートを変えて気分を変えたい。
定期券を落とすリスクが高い、などなど。



 (京王線高尾山口」駅となりに高尾山温泉「極楽湯」10月27日開湯。
  入湯料大人1,000円。のれん風の中吊り広告)


2014年12月にシニア社員として社と再契約し、
ほぼ残業のない勤務形態に変わった。
年俸が限られていて昇給もないので
「猫の目家計簿」で支出全般を見直した。
その過程で交通費にも着目し
定期券購入でどれだけ費用削減できるか調べた。


すると現在支給されている通勤手当
僕が利用している区間の定期券では6ヶ月あたり10,910円差額がある。
年間では20,000円以上の赤字になっている。
自分で調べ、人事サービス部の友人に尋ねて
僕が社に登録しているのは以前利用していた経路だったことが分かった。


それもこれも定期券を使わず、
ノマドのような会社員生活をしていた自分が原因だ。
親切に教えてくれる友人が人事にいると本当に心強い。
再申請の手続き方法を伝授してもらい、
直属上司にも事のなりゆきを説明して承認をいただく。



  (高尾山「極楽湯」開湯記念列車。温泉好きはそそられます)


そんなこんなで人生初の定期券、
それも一番割引率の高い6ヶ月定期券を購入した。
どうか、有効期間中に落としたり無くしたりしませんように。
自分で自分に祈る。
90,000円を超える買い物だから
シニア社員にとっては新車を購入したようなものだ(……ちとおおげさか)。


ついでと言っちゃなんだが「どっちーも」を付けた。
「どっちーも」は京王線が2014年9月から始めたサービスで、
これを付けると明大前から新宿、渋谷のどちらでも定期券で利用できる。
1ヶ月で追加料金1,000円。6ヶ月なら5,400円余分に支払う。
僕の場合、普段は新宿経由の通勤なのだが、
渋谷で乗り降りしてもお金がかからない。
ただし中途の下北沢で下車するとその区間分は課金される仕組みだ。


「どっちーも」は口の端にのりやすい、なかなかいいネーミングだ。
公募で決定したネーミングである。
優秀賞くらいは個人的に差し上げたい。
こうしたこまめなサービスは
地元民には案外うれしいものだ。
京王線にとっても新宿、渋谷両方に路線を持つ強みを活用し、
余分な労働力をかけずに収入を増やす方法を見つけたことになる。