スクラップブックから
朝日新聞2018年1月12日朝刊
折々のことば(鷲田清一編)
問題になる前から
問題視するのは良くないのではないか
木ノ戸昌幸
施設でスマホを充電しようとしたのを
仲間から咎(とが)められた通所者が
終礼時にみなに謝ったことに愕然(がくぜん)とした施設長は、
安易に振りかざされる正義は、
回り回って自分の首を絞めてゆくと書く。
NGやアウトではなく、
OKやセーフの「余白」を世界にもっと増やしたいと。
京都の障害福祉NPO・スウィング発行
「Swinging」第23号に載せた文章
「ケツの穴の小ささについて」から。
振りかざされる正義ほど怖いものはない、
と年齢を重ねるほどに思うようになった。
「余白」を増やした世界は
きっと誰にとってもいまより少しは住みやすいと思う。
木ノ戸さんの文章のタイトルがいいね。