6月23日午後から、
タイ北部チェンライ郊外タムルアン洞窟に閉じ込められた
少年・コーチ13名が7月10日夜全員救出された。
事件が発生し、18日目のことだった。
状況を理解するために
BBCが作成した2枚の図が簡潔で分かりやすく
とても役立った。
少年らはそれぞれ2人のダイバーに付き添われて出発。
水が深くたまった場所では、
濁って視界がほとんどきかない中を、
導線として敷かれたケーブルを頼りに潜水で進む。
狭いところは空気ボンベを背負ったままでは通れず、
いったん外してダイバーに預け、すり抜ける必要もあるという。
所々で空気ボンベを交換しながら進む。
これに備えてダイバーらが、
数十メートルおきに水中に換えの空気ボンベを設置してきた。
途中、アップダウンや通路が狭くなった場所もあるといい、
熟練のダイバーでも数時間はかかる。
(2018年7月10日朝日新聞朝刊より)
- 作者: 村上春樹
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2017/02/24
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログ (58件) を見る
この図を見ながら僕は
村上春樹『騎士団長殺し』第2部で
主人公が不思議な通路にはまり込み
あわや絶望しかけたシーンをまざまざと思い出した。
このプロジェクトに協力し、13名全員の救出に成功した
チームメンバー全員に深い敬意を払う。
人間が肯定的な気持ちと持てる技術を結集すれば
これほどのことができるとみなさんは証明してくれた。
救助隊に参加し落命した元海軍ダイバー、
サマン・グナンさん(38)のご冥福を慎んで祈りたい。
合掌。