狂喜乱舞の宝の山

いつもご飯を食べに行く道すがら、
気になるウイスキーの店があった。
同居人と副会長が主宰するモルトクラブは
ありきたりのシングルモルトウィスキーで
満足する輩ではない。
したがってこうした店を見つけたら
どんなに卒業論文のプレゼンテーション準備が忙しくても
一度は覗きに行かなくてはならないことになっている。
きょうの夕方、なんとか時間をつくって
寒風吹きすさぶ中、くだんの店を覗きに出かけた。
あるわあるわ、インディペンデントブランドの宝の山だ。
モルトクラブ見習いの僕でさえ
ラクラするのだから
同居人や副会長がこの棚を見たら
狂喜乱舞することは間違いがない。
時間は既に6時を回っている。
いかにもウイスキー好きな風体の親父と話し、
棚をゆっくり眺め、
見習いなりにめぼしをつけてみた。
ところが、どうだろう。
この店はキャッシュカードを受け付けない。
現金かユーロカードのみだと親父が言う。
店は7時に閉まる。
次に僕が時間が取れそうな日曜日は店が閉まっている。
しかし、この千載一遇の機会を逃すことがあれば
副会長はまだしも、同居人は僕を罵倒するに違いない。
どうして授業をさぼっても買いに行かないのか、と。
さて、この話がどうなったか、
続きはまたいずれ書くことにしたい。
明日もしくはあさっては
卒業論文のプレゼンテーション。
ベルリンスクールもいよいよ大詰めなのだ。
徒然草」の教えにもある。
「あやまちすな。こころして降りよ」。
最後でこけては元も子もない。