足下と目線




魚料理と小鉢がおいしいご飯屋さんN。
おや、おかしいな、入り口が完全に閉まらないぞと思ったら、
足下のところに手作りのクッションがはさんでありました。



  (足下の手作りクッションのアップ)


きょうの東京は日中20℃を越えて少し汗ばむくらいの陽気。
通気のためにお店の人が工夫していたのでした。
こうした気配りができる人たちが働く店の出す料理が
まずい訳はないのです。



きょうは普段より混んでいたので、
僕は煮魚を選びます。小イワシの煮付。700円。
ご飯、味噌汁、漬け物のセットが付いた値段です。
本日のホワイトボードにあるように
イワシの煮付、「早くてうまくて人気」なのです。
オフィス街の食べ物屋はうまいだけでなく早いことも大切。
昼の休憩時間はあっという間に過ぎてしまいます。



隣りの男性は焼き魚を注文していましたが、
僕が食べ終わっても料理が出てきません。
Nは一匹一匹魚をていねいに焼いてくれるので、
その分時間がかかるのは仕方ない。
急いでいるとき、混んでいる時は煮魚に限ります。



食後の一服に日比谷公園に行く道すがら、
大手石油会社ビル地下一階に社員食堂を発見。
見本はNほどうまそうには見えないけれど、
鯖の煮つけも酢豚も200円。




残念ながら社員でない人間(つまり、僕)は
昼のランチタイムも、夜のパブタイムも
ここで食べることはできません。
偵察のみ、です。



昼食代の平均金額も下がる一方のこの頃だから
この会社の社員で他の店に食べに行こうと思う人は
さぞや少ないだろうなぁ、と気にかかる。
もし、毎日社員食堂でだけ食べるのなら
確かに安くはすむし、小遣いは浮くだろうけれど、
世間を見る目線をちょっと狭くするようにも僕は思いますね。
知らない店で、他人の中で、ひとりでメシを食う技術は
案外大切です。


まぁ、どうせ僕がこの食堂を使える訳じゃないから、
よけいなお世話には違いありません。