勉強部屋の大整理


シルバーウィークは、
初日に副会長と神宮遠征に行った以外は家でゆっくり過ごした。
勉強部屋の本を整理して奥只見の「たもかく本の街」に送り、
森の土地と交換してもらう。


既に秘湯会名義で奥只見の森に9坪所有している。
無論、住める土地でなく、世俗的価値はゼロである。



整理した本は全部で段ボール4箱になったが
それほどの査定価格にはならないだろう。
クロネコ配送料を自分で負担することを考えれば別段儲かる訳もない。


けれど、自分が読まなくなった本が誰かの役に立ち、
奥只見の自然森林保存にナショナルトラスト活動の一環として
貢献できると思えば、僕は満足だ。



事実、僕は「たもかく本の街」を訪れたとき、
ずっと探していた文庫本を見つけることができた。
アマゾンでも見つからなかった一冊だったのだ。
しかも、定価の半額で譲ってもらえるのがここのルールだ。
こうしたことはお互いさまである。



  (トリの落とし物。木の実がそのままカタチになっているのが面白い。
   自然のアートだね)


片付いた勉強部屋を見て、
コトランは目を丸くして入ろうとせず、
食客のハエタロウは広くなったスペースで伸び伸びしていた。