オーストリアのEMBAクラス9人を招いてセッション。
シルバーウィーク真ん中の祝日だったが、
他ならぬコンラッド学長の頼みなのでできるだけのことはしたい。
オフィスの会議室を使って3時間弱のセッションになった。
このクラスはメディアについて学んでいる人たちだ。
(セッション準備の間にしばし抜け出し、
明日からのドイツへの旅のおみやげを銀座で探す)
EMBA(Executive MBA)なので既に会社社長であったり、
自分の会社を立ち上げていたり、
異色な人には防衛省コミュニケーション部門の課長がいる。
(なぜか日本語の名刺を持ち、そこに「課長」と書いてあった)
僕がプレゼンテーションを始め、
「途中で質問があったら遠慮なくさえぎってください」
と断る前に最初の質問が飛んできた。EMBA流儀だ。
こうした機会は準備にも手間暇がかかるし、
そうそう簡単にやれることでもないが、
終わった後には必ず収穫があることを僕は知っている。
知性も経験も社会的立場もある人たちばかりなので
会話や議論そのものが刺激になるし、
彼らの質問や観察を通して日本を再発見する機会にもなるのだ。
(オーストリアEMBAクラスのみなさん。
新しいこと、知らないことを学ぶのにどん欲で感心する)
セッション終了後は、彼らの希望もあり
新橋界隈の気楽な居酒屋で夕食となった。
正規のセッションの時間だけでなく、
こうした課外の時間もともにすることで、
彼らの人柄を知ることもできるし、
オーストリアやヨーロッパの最近の事情も垣間見られる。
それは本やメディアで知るのと違ってとても属人的で断片的だが、
それだけにリアリティがあるのだ。
(彼らが宿泊していた六本木のホテル)
とりわけ、オーストリアでも日本と同様に高齢化が進み、
国家の財政破綻と年金問題が
最優先課題のひとつになっているという指摘は参考になった。
彼らの視線では、日本は、自分たちがこれまで考えていた以上に
自分たちヨーロッパと共通点があると言うのだ。