アムステルダムの晩御飯

なぜか、アムステルダムで、ひとり晩御飯を食べている。
ベルリンスクールクラスメートのひとり、
ベルリン在住のセバスティアン
同棲していた女性と結婚式を挙げるのだ。
花嫁になる人はアニメーションフィルムディレクターとして
とてもいい仕事をしている。



二ヶ月前に招待状をもらったときにふと思い立ち、
その時期にマイレージを使って行くことができないか調べてみたのだ。
ほとんどの便はシルバーウィークとぶつかることもあり既に満席だったが、
たまたま東京-アムステルダム便だけ
空席がわずかに残っていた。


そんなわけで秋休みを取ることに決め、
今宵一泊するアムステルダム市内で晩御飯を食べている。



どこかオランダ料理を食べさせるレストランに入ろうか
と探していたのだが、たまたま入った一軒は予約でいっぱい。
そこのおじさんが親切にも別のレストランを紹介してくれたのだ。
たぶん市内でも名の知れた店なのだろう。大勢の客で賑わっている。


僕は予約も取っていなかったのに、
運良く席を用意してもらうことができた。
後からやってきた日本人客三人連れは一時間半待ちと聞かされて
残念そうに引き上げていった。



   (ずいぶん道に迷ったが書店の女性が店の外まで出て
    場所を教えてくれた。旅の親切は身に沁みる)


名物のニシンの塩漬け、豆とソーセージのスープ、
海老のクロケットで一杯やっている。
この店は勘定がとびきり安いときているから、
地元客にも観光客にも人気があるのは道理なのだ。