<舞台・展覧会篇>
2.14 #12文化庁メディア芸術祭@新国立美術館
年々充実してきているメディアアートのフェスティバル。
テクノロジー先行だったこの領域で
クリエティビティが追いついてきたのが三年ほど前。
以来、僕がもっとも学ぶことの多いフェスティバルのひとつである。
アニメーションあり、マンガあり、ゲームあり、短編映画ありと
会場が混沌としているのがいい。
コンピュータを駆使した体験型作品が多いのもここの特徴だ。
新しいものが生まれる場所は
いつだって混沌としている。
アヌシーでグランプリ、アカデミー賞を受賞した
加藤久仁生のアニメーション作品「つみきのいえ」はここで初めて観た。
ここに集う人は若く、
自分たちもコンピュータを駆使する世代が多い印象だ。
文化庁が育成してきたヒット企画である。
来年も2月に開催。
日本の未来に関わる領域なので、
民主党政権もこのフェスティバルの予算は
削らないでいただきたい。
2.21/5.2 イッセー尾形/これからの生活@原宿クエストホール
とても知的な、けれども肩のこらないひとり芝居である。
もう何十年も続けているところが素晴らしい。
クエストホールはイッセー尾形のホームグラウンドであり、
開演前にはちゃぶ台が出て、マッサージ師が現れる。
軽食も飲み物もマッサージもすべて無料であり、
不思議なコミュニティが成立している。
僕も年に何度かここに来て、
人生の凝りをほぐしてもらうことにしている。
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4.2 国宝阿修羅展@東京国立博物館
阿修羅の端正な表情は実に僕たち日本人の好みである。
この展覧会が大ヒットしたのも無理はない。
小学生から70代くらいの人までが
夢中で観ていた姿が印象に残る。
照明、展示方法が斬新だった。
とりわけ八部衆像と十代弟子像。
黒を基調とした空間に彫像が浮かび上がる。
木下史青の仕事である。
売り切れじまいとなった海洋堂のフィギュアを購入し、
展覧会の余韻を楽しんでいる。
こちらは木下隆志の仕事である。
5.3 日本の自画像 写真が描く戦後1945-1964@世田谷美術館
日本人が太平洋戦争終了から
東京オリンピックまでどう生きてきたか、
戦後の写真黄金時代を代表するフォトグラファーたちが
時間を切り取り、定着していく。
キュレーター、マーク・フューステル、岩波書店・多田亞生、
世田谷美術館館長・酒井忠康のコラボレーションで実現した写真展だ。
動画で観るのと違い、切り取られた一瞬一瞬が
いまも僕たちに語りかけてくる。写真の力を感じる。
5.16 Tokyo Copywriters' Street Live 2
@ JZ Brat(渋谷セルリアンタワー2F)
言葉の力を感じたのがこの夜のライブ。
選ばれたコピーライターたちが
日頃の広告でなく自分の物語を紡ぐ。
その物語を三人の役者がライブで読んでいく。
読み手と聴き手の間に緊張感が漂う中、
物語が映像を持ちはじめる。
無論、客ひとりひとりの頭と心に浮かぶ映像だから
ひとつとして同じものはない。
こうした時間を楽しめるのは、
ぜいたくさを知った人たちがいるからだ。
それは目に見えない想像を、
思い思いに、しかも集団で楽しむ大人の遊びなのだ。
6.6 マーク・ロスコ「瞑想する絵画」@川村美術館
美術についてはピカイチのブログ、
「弐代目・蒼い日記帳」のTakさん大推薦の展覧会。
休日に成田近くまで出かけて行ったのだから
Takさんのブログの影響力はたいしたものだ。
空間に黒や茶褐色の色が並ぶ。
中央のソファに腰かけて眺めるともなく色を眺めている。
ただそれだけの時間なのだけど、これが瞑想なのかもしれない。
そんな気がしてくる。
芸術は、こちらがどれだけ引き出すかで魅力が変わってくるのか。
iPod持参の人も多く、そうか、音楽と合わせて楽しんだら
もっといいだろうなと教えられた。
美術と音楽の融合は自分で勝手にやればいいのだ。
6.18 ネオテニージャパン高橋コレクション@上野の森美術館
これがひとりのコレクションとは信じられないくらい、
モダンアートが集まっている。
鴻池朋子の作品が一番印象に残ったが、
モダンアートのこの多様性は、
メディアアートの多様性に通じるものがある。
学生らしき人たちが多く訪れている。
自分たちも作品を作っている人たちなのか。
作品を熱心に眺めている10代20代の人たちの多様性も
僕にはとても面白かった。
ある晴れた日、少し時間を作って銀座のギャラリーをはしごした。
フラッと入ったのがこの写真展。
透明度の高い作品が多いのは、北欧の文化なのか。
資生堂のブランドにとてもよく似合った写真展である。
目端が利くキュレーターがいるに違いない。
南の島の闇の匂い、そこで暮らす女たちの肌の肌理。
ゴーギャンの作品の前に立っていると
そんな感覚が自然とやってくる。
都会をいったん離れて、
こんな空間に来てしまったら二度と帰れそうにない。
もちろん、現実のタヒチに行っても、
そんな空間はどこにもないだろう。
すべてはゴーギャンの絵画の中にしか存在しえない妄想である。
僕はこの画の中でホームレスになり
カントリーレスになってしまう。
帰りたい場所があったような気もするが、
それを思い出すことすらもはや億劫なのだ。
<ワイン篇>
カーヴ・ド・リラックスの有料試飲バーにときどき通うようになり、
白3種類、赤3種類を試飲して気に入ったものがあれば買って帰る。
ワインの森の入り口の小径で少々散歩した程度のことだが、
備忘録代わりに印象に残った銘柄だけ記しておこう。
7.23 月浦ワイン ドルンフェルダー 樽熟成 2005
Tsukiura-wine Dornferder Barrel Aged 2005
北海道 辛口 ミディアムボディ
glass 100ml : 800円
glass 50ml : 450円
8.11 ドメーヌ セネショー シャトー ヌフ デュ パプ 2006
Domaine des Senechaux Chateauneuf du pape 2006
フランス ローヌ 辛口 フルボディ
glass 100ml : 750円
glass 50ml : 400円
9.9 カルム・レゼルヴァ・ドウロ 2007
Carm Reserva Douro 2007
ポルトガル 白
9.9 ドメーヌ・ウィリアム・フェーヴル シャブリ・グランクリュ 2006
Domaine William Fevre Chablis Grand Cru Bougros 2006
フランス 白
10.9 エニーラ・イージー 2007
Enira Easy 2007
ブルガリア 赤
12.9 サッカリー プレアデス X V||
Thackrey Pleiades X V||
アメリカ カリフォルニア 辛口 フルボディ
glass 100ml : 800円
glass 50ml : 450円
<製品篇>
5.2 iPhone 3G
App Storeが世界的なにぎわいを見せていることを知り、
とうとうiPhoneを買った。
その後、新型3G Sが発売になるが、
どのみち、新製品は次々に出るものだ。
いつか買うものなら自分が買うタイミングがある。
しかし、iPhoneの潜在能力に比べたら
まだまだ毎日使いこなしているとはとても言えない。課題だね。
6.6 KOKUYOレーザーポインター
IC-GREEN for PCサシ-81N
プレゼンテーションでキーノート、パワーポイントを使うとき
リモートコントロールでページを送ったり戻したりできる。
レーザーポインターも付いているから一本ですべて用が足りる。
研究者たちが学会の発表で使っている。
アメリカ製品もいいけれど、
改良して使いやすくするのは日本のお家芸である。
KOKUYOが作った。
10.26 Amazon Kindle International (wireless)
電子ブックは好きではなかったが、キンドルは別だった。
全体のデザイン、文字の表示具合、
ページをめくったり辞書をひく使い具合。
そして無料ワイヤレスで世界中どこでも使えること。
これなら本好きとしてぜひ一台持っていたい。
まずはオンラインのキンドルショップで一冊購入し読み終えた。
図表やインデックスが見づらいなどいくつか欠点はあるものの、
僕は気に入った。
いまのところ英語でしか使えないが、
原書を読むには優れている。
オンラインで20冊も購入すれば、
本体価格分くらいは楽に浮いてしまう。
キンドルなら寝っころがっても読めますぜ。