それが詩であることを後で気づく


カンヌで朝から夕方までセミナーをぶっ通しで見聞きしていると、
面白いことに気づく。
近頃のソーシャルメディア興隆について
小器用にまとめたプレゼンテーションはなんら力を持たない。




例えばTED@Cannesで
三人目のスピーカーとして登壇した女性詩人の発表が
圧倒的な言葉の力を持つ。
耳を傾けながらそれが詩であることを気づくのは
ずっと後のことだ。
気づく前に言葉がこちらの心、身体に染み込んでいく。
二本目のHiroshimaの原爆投下の日を描いた詩には
思わず目頭が熱くなった。



ジャーナリスト、ミュージシャン、詩人、学者など
広告以外の領域から目を見張るスピーカーが多く現れたのが
今年のカンヌのセミナーの特徴だ。



  (カンヌの市場。毎朝、新鮮な野菜、果物、魚介類が届く。
   歩きながら見ているだけで心が弾む)