日本の60年代、フランスの80年代


6月あたまにアキレス腱を切断した副会長が
しばらく前から娑婆に帰ってきている。
術後は幸い順調だ。
僕も三週間ほど週末のない生活を送っている。
久しぶりに家で一杯やることになった。



今宵は珍しい酒が二本ある。
右は、広告会社サン・アド創立40周年を記念して
2004年に瓶詰めしたサントリー特製ブレンドウィスキー。
「since 1964」の名の通り、40年物モルトが使われているらしい。
先日、TCC(東京コピーライターズクラブ)総会での
大震災チャリティオークションで同居人が競り落とした。
秘湯会の試飲用に少し残しておいてくれたのだ。


左は、Boulardのカルヴァドス(りんごのブランデー)。
1986年に蒸留した25年物である。
僕がシャルル・ド・ゴール空港免税店で買ってきた。



ショットグラスで二種を試してみる。
どちらも43度あるが、
ふぅわりとした口当たりで度数の高さを少しも感じさせない。
「since 1964」は古老のような優しい味わい。
「Boulard」は口からノドにかけてリンゴの風味が華やかに広がる。


21世紀も10年代に入っているが、
こうして日本の60年代、フランスの80年代の時間が酒に凝縮され
ボトルに残っているのがなんとも不思議な感覚だ。