19時間30分かかって帰宅する


前夜、台風の針路図を眺めながら
僕たちの乗る飛行機は
成田に着陸できるのだろうかと考えていた。
どう見ても台風と飛行機が同じ頃に東京上空で出会う。


果たして成田着陸を何度かトライして後、
機長は冷静に関西空港への着陸に切り替えた。
関空で機内から一歩も外に出ることなく3時間。
携帯の使用が許されたので、Twitterで情報を得る。



新幹線、在来線がストップし、
青山では街路樹が倒れる写真を見る。
機内で航空会社から得られる情報はごく限られていたが、
こうした事態のときTwitterがとても役に立つことを実感した。
友人から励ましのメールまでもらった。
人は情報を得て自分の置かれている全体像がつかめると
少し安心する動物である。




その後、給油を済ませ、台風の進行を見計らって出発。
5時間遅れで成田に着いた。
空港係員にミネラルウォーター、クラッカーをもらった。
寝袋を配り出していたが、僕と同僚は幸いバスのチケットが取れていた。


バス、タクシーを乗り継ぎ家に着いたのは午前1時。
起床したのが前日午前4時30分(シンガポール現地時間)。
ドア・トゥ・ドアで19時間30分かかって帰宅した、
長い長い一日となった。
同僚の機転でタクシーをつかまえることができなければ
もう2時間くらいは箱崎で足止めを食らっていた可能性があった。


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Spikes 2011 の入賞作品がサイトで発表になりました。
みなさんの関係した作品は受賞したでしょうか?
どうぞお楽しみください。