堤未香『政府は必ず嘘をつくーアメリカの「失われた10年」が
私たちに警告すること』を読む。
僕は『ルポ 貧困大国アメリカ』以来、 堤に注目している。
主にアメリカをベースキャンプに
独自の視点を僕たちに提供してくれているジャーナリストのひとりだ。
政府は必ず嘘をつく アメリカの「失われた10年」が私たちに警告すること 角川SSC新書
- 作者: 堤未果
- 出版社/メーカー: 角川マガジンズ(角川グループパブリッシング)
- 発売日: 2012/02/10
- メディア: 新書
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最近作の本書で堤は9.11、3.11、アラブの春、TPPをつなぐ
一本の線について書く。
国家の単位を越えた「コーポラティズム」の線である。
「コーポラティズム」は「想像を絶する資金力をつけた経済界が
政治と癒着する狂った仕組み」(p.5) と定義されている。
「1%の超富裕層が99%の人間に負担を全て押しつけて
異常な利益を手にする」(p.5) 仕組みと言いかえられる。
(露地もののイチゴ。近所のM青果での収穫。
小粒とは言え、これ全部で300円ですぜ。)
そうした包囲網の中で僕たち個人はどうしたら自分の頭で考え、
最良とは言えないまでも最悪ではない判断、行動ができるか。
それが、本書のテーマである。
そのためには世の中の資金の動き、
法律で社会を変えていく政治の動きから目を離さぬこと。
人間の本質を解読するために歴史、哲学を学び
思考の味方につけることが僕はとても大切だと思う。
「コーポラティズム」はかつての帝国主義のように、
一リーダーはもちろん、一国家のもくろみや戦略を越えて機能し、
世界の仕組みを変えている。
メディアの情報を鵜呑みにするのは危険である。
なぜならメディア自身が「コーポラティズム」の
主要プレイヤーであるからだ。
とは言え堤の著書の内容をすべて鵜呑みにして
思考停止してしまうのは本末転倒だ。
あくまで自分で考えるための材料にしたい。
堤のフリージャーナリストとしての活動を、
著書を購入することで僕は支える。
- 作者: 堤未果
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2008/01/22
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- 作者: 堤未果
- 出版社/メーカー: 岩波書店
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