やまンぼちゃ、山の湯に寄る


秘湯会は帰りの道中、立ち寄り湯に顔を出す。
同じ土地でも源泉によって湯質は異なる。
その多様性を知ることは研究テーマである。



越後湯沢には5つの共同浴場がある。
(正確には商店街中ほどにある「江神温泉」を入れて6つ)
宿屋の立ち寄り湯と違って
地元の人たちが通う日常の湯処である。
秘湯会は宿場の湯、山の湯の二つを選ぶ。
山の湯は元祖共同湯、湯沢温泉発祥の源泉地である。
入浴料ひとり400円。5つの湯で一番安い。
午前6時から営業を開始するのは山の湯のみである。




街場の銭湯より小さいくらいの山の湯の浴槽だが、
どっこい、源泉の実力はたいしたものである。
つかりすぎると湯あたりが心配になるくらいの湯力であった。
土地の言葉で「ぼちゃ」が湯の意。
山の湯は「やまンぼちゃ」である。