巨大怪物と格闘する数日間


今年のカンヌ・フェスティバル前半戦終了。
午前中は見たいセミナーがないので、
ホテルのガーデン・オフィスで仕事に取り組む。



午後から二つセミナーを覗き、
旧市街の丘の上で開催する招待制パーティに参加。
その後は会場に戻って三夜連続の授賞式。
第二会場の巨大スクリーンの方が
ライブ会場の遙か遠い席で見るより作品、受賞者たちの表情が鮮明だ。
「遠くまで来て、高いお金を払って、結局LEDモニターを見ているね」
と仲間たちで苦笑する。



数日間心身ともに格闘し
仲間たちと会話を交わし意見交換し一人になって考える。
巨大怪物「カンヌ」が示唆する未来と、
提示していない未来の双方を読み解く試みを続ける。



その姿はどこまでも混沌としていて鮮明にはならない。
見る人間ごとに刻々自在にカタチを変えていく。
格闘している相手は鵺(ぬえ)のようなものだ。
早わかりは危険だ。