施耐庵『水滸伝(中)』(松枝茂夫編訳)(1959)


まったく油断も隙もあったものではない。
不倫をしている妻は夫を毒殺する。
街道の居酒屋では女主人が客にしびれ薬の入った酒を飲ませ、
人肉饅頭の材料にしてしまう。
施耐庵水滸伝(中)』(松枝茂夫編訳)(1959)を読む。


水滸伝 中 新版 (岩波少年文庫 542)

水滸伝 中 新版 (岩波少年文庫 542)


魅惑的な登場人物揃いだが、
僕が気に入っているのが黒旋風李逵(りき)である。
人殺しをして郷里を逃げ出し江州に流れ着き牢番を務める。
二挺の大斧を使い、酒癖が悪くてカッとしやすい。



宋江に仕えるようになってからは心を入れ替えたようだが、
良くも悪くも純真無垢。
時に命令もされずに余分に人を殺してしまっては
宋江にたしなめられる。
義経に仕える弁慶にも一脈通じるか。