施耐庵『水滸伝(下)』を読む。
58章でとうとう108人の英雄(頭領)が梁山泊で一同に会する。
面白い。
少なくとも五百年から六百年、
中国の知識人だけでなく庶民に愛されただけの物語性がある。
- 作者: 施耐庵,福田貂太郎,松枝茂夫
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 2001/06/18
- メディア: 単行本
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62章で道君皇帝の元に宋江らが参じてからは精彩を欠く。
口八丁手八丁の側近官僚たちにいいように使われ、
東に西に軍を率いては皇帝に刃向かう連中を制圧する。
一見華々しい活躍に見えるが、体のいい傭兵に過ぎない。
59章で108人の英雄が忠義堂に集い、
「替天行道(天に替って道を行なう)」と誓う場面が圧巻である。
やはり、庶民のために働く頭領たちは野に置けと言うことか。
次に中国を訪問する機会があれば、
向こうの人たちと『水滸伝』の話をしてみよう。