電気コンロで生活防衛する年末


年末年始休暇に入ると
ガスコンロは三口とも同居人占有である。
晦日の来客に備えて獅子奮迅の働きが始まる。
うかつに近寄るとビビビビビッと電磁波に触れる。
危険だ。



僕も当社比としては
自衛隊国際貢献並みに格別の貢献をしているのだが、
せいぜい、掃除、洗濯、買い物の後方支援にとどまる。
憲法第九条がそれ以上の介入を許さない。
我が家で戦力外通告を受けた訳ではないが、
おのれの才覚をそれなりに把握し行動するのが還暦力なのだ。



なので、この期間は台所には近寄らず自炊で生活防衛する。
当方の戦力はわずかに1993年製のToshiba電気コンロ一台である。
フル活用して600W。内外それぞれ300W。
京都での大学時代の四畳半下宿暮らしを彷彿とさせる装備だ。



ここでめげずに先輩A氏直伝の一丁湯豆腐に取り組む。
切手大の昆布を敷き、豆腐一丁まるごと一合炊き飯ごうに入れる。
電気コンロで温め、すだち醤油で味わう。
戸外のキャンプ生活と思えば、なんたる極上のおつまみか。



仕上げは明星チャンポンを包丁で二つに切り(でないと、入らない!)
ベーコン、白菜を入れればなんとも愉しい一食。
年末サバイバルは自覚と経験があれば、
こうしてなんとか切り抜けられる。