手嶋龍一講演会『二十一世紀の解読法を考える』


昨年12月にシニア契約社員になってから
収入は限られている。
「猫の目家計簿」を付け、
日々の金銭データを収集し始めた。
1月分を集計してみると
生活費に占めるレジャー・教養・娯楽費の割合は9.2%だ。
この9.2%をいかに有効に使うか、
正社員時代よりシビアな優先順位を付け出した。



そうした猫の目で世間を見渡してみると、
無料でも価値あるイベントが転がっている。
外交ジャーナリスト・作家の手嶋龍一講演会「二十一世紀の解読法を考える
〜動乱の東アジアと日本の針路」を聴きに出掛けた。
僕が暮らすS区区民会館ホールで開催。
1,150名の定員が七割方埋まっているから予想以上の賑わいだ。
主催はS区明るい選挙推進協議会、S区選挙管理委員会だ。
タイトルに「平成26年度明るい選挙をすすめるつどい」とあるから
これまでだったら見落としていたに違いない。


賢者の戦略 (新潮新書)

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午前5時過ぎにイスラーム国に拘留されていた
ジャーナリスト後藤健二さんの処刑が
YouTubeにアップロードされた事実から講演が始まった。
僕にとって新しい情報はさほどなかったが、
手嶋が主張する「インテリジェンス入門」としては充分面白かった。
自腹を切ると仮定するなら、1,000円払ってもいい。



90分の講演は新書一冊ほどの情報量も持てないのが普通だ。
ライブで聴くよさはあるにせよ、そのことを過大評価してはならないだろう。
活字で得た方が効率よい情報もあるのだ。
講演は無料だったが、行き帰りで自分の時間を4時間使った。
その価値があったかどうかは、きちんと判断したいと思う。


(文中一部敬称略)