「猫の目堂」書庫整理を進めている


今年の10連休の一大テーマである
「猫の目堂」書庫整理を毎日少しずつ進めている。
所蔵している本を一点ずつ精査して、
残す本、残さない本を決めていく。
一冊ずつ埃を払い、汚れを落としてやる。



不要になった本は
以前は奥会津の森の土地と交換してもらって
ささやかながら将来の乱開発防止に役立てた。
ただ本を送る送料がバカにならないので、
今後は日頃お世話になっている地元図書館に寄贈する。
蔵書として使えるかどうかは司書の判断に委ねられる。
まぁ、一冊でも二冊でも、
経済的事情で本を購入できない方の役に立てばいい。



「図書館を無料貸本屋にすることで
出版界がますます不況になる」
と指摘する作家、有識者がいるのは承知している。
書籍代に収入の一部を回せない、
けれども本は読みたい読書人は潜在的にかなりいると見受ける。
読書人の層を薄くしないと考えることで
こうした寄贈も許してもらえないだろうか。



「あ、この本、読んでみたいな」
「もういっぺん読み直してみたいな」と思える本に
ときどき出会えるのも書庫整理の楽しみである。


(追記)
自転車で近所のK図書館に2袋持って行ったところ、
「6月から工事が始まるんで本を減らしているんですよ」
と窓口の男性職員がやや迷惑そうな表情。
「そちらのリサイクル本に回るかもしれませんよ」。
図書館に来た人に自由に持って行ってもらうための棚を差す。
もちろんそれで構わなかったのだが、
手間暇かけて埃を払い持ち込んだのに
肝腎の本にまったく関心のなさそうな対応が腑に落ちない。



残りの2袋は駅前のK図書館まで自転車で再度運び、
研修中の女性に声をかけてみる。
不案内の新人に代わってベテラン女性司書が
「書架に並ぶかどうか分かりませんが、
ご寄贈ありがとうございました」
と礼を言われた。
同じ公務員の対応でもずいぶん印象が変わる。