きょうの目標にしていた仕事がうまく片付いた。
1時間、時間休を取って、16時30分で店仕舞い。
歩いて15分ほどの公園内にあるH図書文化館に
借りていた本を返しに行く。
勤めている会社は年間35時間(=年休5日分)まで、
時間休が取れる制度を採用している。
半休を取るほどでもない私事、ゆとり時間を作るのに
とても重宝している。
新聞広告で気になっていた「文學界12月号」を見つけた。
ノーベル文学賞を授賞したカズオ・イシグロのインタビューが
読みたかったのだ。
タイトルは、
カズオ・イシグロが語った「村上春樹と故郷・日本」。
実は受賞後のインタビューではなく、
ジャーナリスト大野和基がロンドンで
2006年にインタビューしたものを再掲載した(同年8月号)。
とは言え便乗商法でなく、中身の濃いインタビューだった。
H図書文化館では最新号はもちろん、雑誌を貸出をしていないので
細かいメモは取れなかった。
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当時51歳だったイシグロの新作小説
『わたしを離さないで』について
大野が突っ込んだ質問をしていく。
イシグロは適切な言葉をできる限り探し出し、
自分の気持ち、考えを精度高く伝えようとしている。
村上春樹を作家として敬愛していると語り、
ロンドン、東京で何度か会ったことがあると大野に応える。
二人でジャズの話をしたらしい。
僕は映画『日の名残り』を観た記憶はあるけれど、
その後、原作を読んだかどうか、忘れてしまった。
帰りがけに本棚を覗いてみたら、
イシグロのコーナー一角が空っぽになっていた。
Wikipediaで調べたら、
きょう11月8日がカズオ・イシグロさんの
63歳の誕生日ですね。
おめでとうございます。
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(文中一部敬称略)
●●●
追記(2017年12月8日):
ノーベル文学賞を受賞する日系英国人の作家
カズオ・イシグロさんが、7日夕(日本時間8日未明)、
ストックホルムのスウェーデンアカデミーで
「My Twentieth Century Evening
— and Other Small Breakthroughs
(私の20世紀の夕べ—そして、その他のささやかな発見たち)」
と題して記念講演をした。
市民ら約500人が、50分間の演説に耳を傾けた。
(略)
講演の最後に、
ジャンルや形式にとらわれず新しい才能を発見しようと呼びかけ、
「私はいまだに文学は重要であると信じている。
分裂の危機が増加している時代に、
私たちは耳を傾ける必要がある。
良い作品と良い読書は障壁を打ち破ります」
と、文学が社会の対立を乗り越える力となることを訴えた。
(ストックホルム=吉村千彰)
(朝日新聞2017年12月8日朝刊)
6日の記者会見では
こんな発言もしていた。
受賞への日本の反応には
「村上春樹さんを期待して失望したと聞いていたが、
私が日本生まれだと聞いて肯定的に受け入れてくれた」と笑った。
(讀賣新聞2017年12月7日朝刊)
なかなかの人物だと僕は思った。