カンヌのベースキャンプに陣取る


カンヌでは大イベントが開催されるときは
宿泊費が高騰する。
稼げるときに稼げるだけ稼ぐビジネスモデルなのだ。
ずいぶん前にカンヌに来たとき、
街を散歩していてGホテルを見つけた。
小ぶりのホテルで、小さな庭は樹木でおおわれている。



フロントで料金を確認すると、
思いがけず良心的な価格だった。
会場まで10分、社の出張宿泊規定料金を
少々オーバーするだけで泊まれるホテルは
旅行代理店に尋ねてもまず見つからない。
名の通ったホテルなら一泊5万円も取るのだ。



(食欲のない朝は、オレンジジュースとカフェオレだけにしてもらう)


以来カンヌに来る機会があるときは、
自分でメールを書き、前金を払って、
庭に面した1階の部屋を予約する。
朝食を取るとき、本を読んだり、
外のテーブルで仕事をしたりするときに、
庭に直結した部屋は自由に出入りできて具合がいいのだ。



(歩いて5分のところに市場が開かれる)


難点は、夜遊びして帰ってきた宿泊客が
キーを開けるパスワードを忘れて、
夜中に大声でSOSを叫ぶこと。
今年はドイツ人一行と一緒だったが、
一度もSOSの発信はなかった。