カンヌライオンズに2年ぶりにやってきた


羽田からフランクフルト、ニースと乗り継ぎ、
カンヌライオンズにやってきた。
2016年以来2年ぶり、17回目のカンヌだ。
この2年、カンヌに戻ってくることを目標のひとつにして
自分にできる仕事を精いっぱいやってきた。
上司のHさん、Mさんが快く送り出して下さり、実現した。



(ほぼ180°になる座席のおかげで、予想以上に眠れた)


昨年はカンヌが激震を体験した年だった。
ピュブリシスを率いるモーリス・レヴィが撤退宣言し(一年で復帰決定)、
当時WPPトップだったマーティン・ソレルも改革を要求した。


結果として7日間が5日間に短縮され、
パス料金も若干値下げされた。
増える一方だったカテゴリーを整理し、
新たにトラック制と呼ぶ分類が採用された。
拡大一途で成功してきたカンヌが初めて
後退、改革を余儀なくされた。



(メイン会場前が大工事中。背景に見えるのは教会)


セキュリティチェックが2年前よりはるかに厳しくなり、
トラック制は慣れるまで時間がかかる。
一方、モバイルAPPは使ってみると便利だった。
紙のガイドはもはやないも同然。
スマホを持っているのが前提になっている。
(社がiPhone7を貸与してくれていて助かっている)



(小さな会場は質疑応答でインタラクティブになり面白い)


地下の小ステージでやっていた
Inside The Jury Roomのセッションを覗いた。
各カテゴリーから審査委員長はじめ3人が参加。
モデレーターが質問して、審査プロセス、裏話などを披露する。
これがなかなか面白かった。



(見たい領域を検索しやすくする6トラック制を初採用)


話に出た作品はセッション中に紹介されるし、
見落としたものは会場に多数用意されたモニターですべて見られる。
このあたりの徹底ぶりは、さすがカンヌだ。
投資する金額、エネルギーが違う。
作品よりセミナー、イベントに傾きすぎていた傾向を
原点に戻す試みは、カンヌにとっていいことだと思った。