一人でシャワーを浴びながら泣くよりいい(大坂なおみ)

クリッピングから
朝日新聞2019年9月2日朝刊
大坂なおみ 女王の気遣い
「一人で泣くより」 敗れた15歳と一緒にインタビュー


  テニスの全米オープンで31日、女子シングルスで連覇を狙う
  大坂なおみ日清食品)が4回戦進出を決めた後、
  粋な計らいで大観衆の心をわしづかみにした。
  米テニス界の新星、15歳のコリ・ガウフとの激突だった。


  7月のウィンブルドン選手権で4回戦まで進出し、
  一躍脚光を浴びた「天才少女」に快勝した21歳の大坂は、
  涙ぐむガウフを慰めた。
  さらに普通は勝者だけのコートインタビューを一緒にしようと誘った。
  「一人でシャワーを浴びながら泣くよりいい」
  注目の若手の肉声を観客は聞きたいはず、という心配りだった。


  フロリダ州の同じアカデミーで練習した時期があり、
  互いの家族も知る間柄。
  大坂はガウフの家族席に向かい、
  「あなたたちはすごい選手を育てた。
  私たち2人がここまで到達できたのはすごいこと」と思い出を語った。


  ガウフは記者会見で「ナオミは真のアスリートだと証明した。
  コート以外では親友になれる」と感謝した。
  大坂は1年前の全米決勝でセリーナ・ウィリアムズ(米)を破り、優勝した。
  しかし、セリーナが主審の判定にしつこく抗議する騒動を起こし、
  怒号の中の表彰式で大坂は涙に暮れた。
  (略)
                  (ニューヨーク=稲垣康介)


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テニス女王としての大坂の
ガウフ、その家族、観客への配慮に感心した。
真のアスリートの姿だろう。


一方、1年前、大坂との全米決勝で
主審への抗議で勝利へのあくことなき執念を示したセリーナも
真のアスリートのひとつのカタチだろう。
それくらいでなければ世界で勝ち続けることはできない。
いつかガウフが大試合のコートで
大坂を倒す日が来るかもしれない。


セリーナと大坂のどっちが好きかって?
そりゃ、大坂なおみに決まってますよ!