「話題の本」、ヒコロヒーさんの回が好きだ(長谷川朋子)

クリッピングから
毎日新聞2024年4月13日朝刊
読者投稿欄「女の気持ち」
土曜日の楽しみ


  本紙土曜朝刊の「今週の本棚」に掲載される「話題の本」で、
  ヒコロヒーさんの回が好きだ。
  文章はわかりやすいようなわかりにくいような。
  2回3回と読むうちに「ああホントにそうだな」と、
  ストンと胸に落ちることが多い。


  2月17日、益田ミリさん著「ツユクサナツコの一生」については
  「成功も名誉もなくとも、生きるというささやかなことを
  繰り返していることが嬉(うれ)しい、と思える一冊」
  だと紹介していた。
  シビれた。


  お笑い芸人が本業でまだ若い彼女に、
  このコーナーを任せた新聞社のどなたかの眼力にあっぱれ。
  そして読んでみたい本のリストに、また一冊加わった。
  どうもありがとう。


  同時に感じるのは、
  人は見た目や第一印象で決めつけてはいけないということだ。
  だって、テレビで見る彼女が新聞に書評を書くなんて、
  想像するのは難しいから。
  確かに人相や表情、服装や雰囲気などで、
  何となく人となりが感じられることも多いとは思う。
  しかし、それが絶対ではないということだ。


  私はどちらかといえば保守的で、
  タトゥーやドレッドヘアなども否定的に見てしまいがちだ。
  そんな私に
  「もしもし、そんなことを考えていると自分を小さくしちゃうよ。
  もったいないよ」と教えてもらった気分だ。
  これもまた、どうもありがとう。
  ヒコロヒーさんのご活躍を祈ります。


           新潟市東区 長谷川朋子 無職・67歳






(ヒコロヒー、「NHK短歌」司会も2年目に入りました)