混沌と混乱のアジアに生きる



2009年のアドフェストは参加者数、応募数に
世界同時不況のかげりが出ていた。
右肩上がりで2008年まで来たのが
一気に数年前の規模に逆戻りした感覚であった。



審査委員長のひとりとしてパタヤ入りしている
Sir John Hegartyによれば
「広告は世界の肯定的な側面に着目する仕事である」。



アドフェストが始まった1998年から、
これまでも経済不況、エイズ鳥インフルエンザ津波など
ありとあらゆる障害がアジアを襲ってきた。
それでも広告は滅びることなく、
自分たちの価値を世間やクライアントに認めさせ、
おのれの居場所を見つけてきた。



次の一手をどう打つか。
歴史を読む目も要るし、自分たちの原点を思い出すことも必要だろう。
若者たちにとっては混沌と混乱のさなかには
平時ではありえない、思いがけないチャンスがめぐってくることもある。
インタラクティブ・テクノロジーの活用はその一例である。



この混沌を危機とみるか、機会とみるか。
はたまたその混合とみるか。
考えてみれば、コミュニケーションに関する限り、
私たちは答えのない、刺激的な時代に生きている。



ヤングロータス部門は
コロンボスリランカ)チームが優勝した。
東京チームは最終6チームにノミネートされたが
3年連続優勝は果たせなかった。
24時間で仕上げるコンペティションの他に
3つのワークショップをこなすハードワーク。
ご苦労さまでした。