障子紙と清志郎


連休の一日を活用して秘湯会が障子紙の張り替えに挑戦した。
人間(小生)がうっかり小さな穴を開けてしまうと、
我が家の尻尾くんたちがその穴をつついて損害を広げ、
やがて壊滅的な状態にしてしまう。
そんなことが続いて、実に見通しのよい障子になっていたのだ。



  (キミたち、張る人。ワタクシ、破る猫。)


こんなとき副会長は抜群の段取りと手の器用さを発揮する。
したがって、僕としてはまずは二日前に新代田G鮨で
酒付きメシを副会長にご馳走し、
この日は終了後に同居人が清水の魚屋・魚としから
かつお、新とり貝を仕入れ、役者のTさん、Kさんを招いて小宴会を企画。
我が家としては破格の待遇で
副会長を「障子紙張り替え実行委員長」に招聘したのだった。
ちなみに僕は実行副委員長である。



副会長の運転するクルマで東宝大工センターまで
障子紙、のりはがし液、のり、霧吹きなどの材料を買いに行く。
そして、副会長の手慣れた段取りで障子の修復が進んでいく。
僕も終了間際に小さい障子をひとつ担当させてもらった。



全体の仕上がりは僕から見ればりっぱな出来なのだが
副会長は「まったくうまくいかなかった。納得がいかない」
と野球道を極めんとするイチロー選手のような発言に終始する。
副会長が帰宅した後から、
同居人も「確かにそうだな」と小さくつぶやく。
このあたりの台詞は、
不器用な僕には雲の上の仙人たちのものとしか聞こえない。



  (E湯二階の休憩室から見えた空)


ともあれ、連休中の大仕事のひとつが完了し、
秘湯会は井戸水銭湯E湯に出かけ、
風呂上がりに二階の休憩室で少々居眠りした後、小宴会に参加した。
さんざん飲んで食べた後は、
みんなで忌野清志郎の唄うYouTubeの画像を見ながら合唱し、
2日未明に他界した故人を偲んだ。



  (今宵の一品。魚とし自慢の新とり貝。ヒモも最高でした)


「雨上がりの夜空に」がサイコ−だ、
いやいや、なんと言っても「トランジスタラジオ」だろう、
「帰れない二人」の高音部がたまらない、
清志郎の残してくれた曲でみんなで盛り上がる。
みんな、清志郎が好きなんだ。


ちなみに、小生は、
清志郎の曲他数曲を放送禁止にした某ラジオ局に抗議して唄った
「ヒットスタジオR&N」でのタイマーズの伝説ライブ、
二曲目が一番好きです(仮タイトルは「偽善者」)。
唄い終わった後に不適切な表現についてしゃらっと謝罪した
古館伊知郎の機転も見事だった(1989年放送)。
あれが、ロックだぜ。


(「デジタルノート」には少々差し障りがあって引用しづらいので
 興味のある向きはYouTubeで検索してみてください。
 「タイマーズ」「FM」と入れれば出るでしょう。
 削除されても削除されても、そのことに抗議するように
 必ず誰かがアップロードしてくれます。
 ぶったまげますぜ。)


wikipedia:忌野清志郎