秘湯会の旅二日目は立寄り湯を訪れる。
結成6年、春夏秋冬各一回。
立寄り湯まで含めれば
おそらく50湯から60湯はめぐった勘定になる。
ほとんどが一泊で行ける関東圏の源泉である。
まずは村営・雨飾(あまかざり)高原露天風呂を再訪する。
冬の間は閉鎖する露天で、入浴する人の志で運営している。
秘湯会もひとり200円、400円を置いてゆく。
朝10時から湯を入れ始めたからまだ身体の半分も湯量がない。
それでも、みんな楽しそうにつかっている。
今朝は自転車の大会があって全国から150人が参加。
小谷村あげてのイベントで、この露天風呂もコースのゴール近くにある。
ほどなくレースを終えた選手たちが続々やってきた。
みんな体脂肪の少ない身体つきで、ももが太い。
少々残念だが、疲れているはずの選手たちに場所を譲り、
秘湯会は次の立寄り湯に向かう。
村の案内によれば、小谷(おたり)には11の温泉がある。
その中でも特に小ぶりな島温泉を選んだ。
ご夫婦が経営する宿がひとつあるきりで、知る人ぞ知る源泉だ。
入浴料ひとり500円。
大会に参加したらしき男性と一緒になる。
湯舟は三人でつかれば満員だ。
山の湯は身体に抵抗なく、柔らかく、軽い。
島温泉は宿は小さいけれど、湯の力はまずまずと見た。
湯に入って小腹が空いてきたら
「そば神」の冷やし山菜そば。
この店はそばも山菜もうまい。
初めて小谷温泉にやってきたとき、
偶然ここで腹ごしらえしてそのうまさに感激した。
いつ来ても繁盛している。
秘湯会としては数年かかって裏を返したことになる。