『ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争(上)』


ディヴィッド・ハルバースタムの遺作、
『ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争(上)』を読み終える。
僕の務める会社は霞ヶ関にもほど近い。
近所の書店3、4軒の品揃えを見ると
官僚たちがどんな本を読んで勉強しているかが一目で分かる。
猪木武徳「戦後世界経済史」(中公新書)は
それで手にした今年の収穫の一冊だ。


ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争 上

ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争 上


この本は「文藝春秋」に抄訳が掲載されていたから
それで読んだ人も多いだろうが、
出版して間もなく会社の近所の書店で平積みになり
しかも飛ぶように売れていた。
それで抄訳でなく上下二巻1,000ページを越える大作に
挑戦しようと思ったのだ。



ダグラス・マッカーサーという将軍の仮面が
ハルバースタムの10年に及ぶ執拗な取材によって
剥ぎ取られていくのが醍醐味である。


もういちど読む山川世界史

もういちど読む山川世界史


「もういちど読む山川世界史」では
わずか十数行で淡々と記述してある朝鮮戦争の行間が
映画のように臨場感を持って伝わってくるのが
ハルバースタムの本の魅力だ。
世界史の教科書とこうした歴史書を交互に読むことは
歴史の勉強法としてとても有益である。