『ザ・コールデスト・ウインタ− 朝鮮戦争(下)』

デイヴィッド・ハルバースタム
『ザ・コールデスト・ウインタ− 朝鮮戦争(下)』読み終える。
ハルバースタムは21冊目となる最後の著書で、
歴史から忘れ去られた戦争、朝鮮戦争を取り上げる。


ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争 下

ザ・コールデスト・ウインター 朝鮮戦争 下


戦争は始まりと終わりの時点より
その遂行にこそ狂気が顕われることが理解できる。
指揮官に不適格な人間がいったん配されれば
軍や政治がその誤りを修正するには大変な時間がかかる。
その間にも、多くの生命が危機にさらされ傷つき失われる。



誰が正しく、誰が間違っているか、
さらにはかつて正しい決断をした人間が
いつも正しい決断をし続けるとは限らない。
歴史は理路整然と見えた決断に狂気を見出し、
混沌とした事実に筋道をつけてゆく。



1963年に著者がある軍人と交わした会話から構想が始まる本書は、
無数の事実とインタビューを網の目のように組み立て
過ぎ去った時間をひとつの建造物として僕たちに提示する。
ほんの60年ほど前、隣りの国で起きた忘れられた戦争について
僕たちは考察する機会を与えられるのだ。
上下二冊を読み終えて、ダグラス・マッカーサーという将軍が
とても奇妙な軍人エリートであったことが深く印象に残った。


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きょうで「デジタルノート」、1000回になります。
ブログは日記であり、メモであり、エッセイであり、
手紙であり、レポートであり、そのどれでもない。


ベルリンスクールに通っているときに、
やはり新技術から生まれたコミュニケーションは
自分で飛び込み、自分で体験しなければ、
その価値も限界も分からないと、あえて実名で書き始めてみました。



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それなりの数の方たちが訪れてくれていることを知り、
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情報量を誇る訳でもない、気ままなブログですが、
読んでいただいているみなさまに感謝いたします。