地元に出かけ、地元でお金を使う


税金の還付金が戻ってきた。
同居人と使い道を相談し、
福島・奥会津を一泊二日、旅することに決めた。




苦しんでいるのは被災地の人たちだけではない。
その周辺で暮らす人たち、
例えば宿や食堂や土産物屋に閑古鳥が鳴き、
町に2台しかないタクシーの運転手が仕事にあぶれ、
地元の鉄道に乗る客が減ってしまえばみんな収入がなくなる。
収入がなくなり暮らしが細くなってしまえば、
被災した人たちを支援しようにも財力・気力が尽きてしまう。
そうすると生活者の共倒れが始まる。




会津・只見の、いまを盛りとする山菜も
風評被害の影響で出荷できなくなっている。
僕たち日本人が風評のために、
例えば物を買う支援をしなくなれば
どうして外国人が日本を支援する気になるだろう。




日本赤十字やその他の団体に義援金として寄付する代わりに
地元の鉄道に乗り、地元の宿に泊まり、地元の湯につかり、
地元の酒を飲み、地元の山菜、蕎麦を食い、地元の工芸品を買う。
つまり地元に出かけ、地元の人とあいさつを交わし、
地元でお金を使うことに決めた。
被災地だけが地元でなく、
被災地の周囲にも義援金やボランティアの力が届かぬ地元がある。
そんな地元との交流は僕たちにとっても心地よい、
自然体で続けられるエールの交換であると思うのだ。