なおしてもらう夏の一日


1992年に日本サイクリングセンター
板倉修一郎さんに作っていただいたオーダーメイド自転車
ゼファー前輪がパンクした。
駅前にできたスポーツ自転車専門店CPに持っていく。



前輪チューブが大分弱っていて交換。
CPスタッフも自転車製作の名人・板倉さんの名前は知っていて
僕の自転車を誉めてくれた。悪い気はしない。
板倉さんが廃業したためにどこでメインテナンスしてもらうか、
副会長と探していてCPに出会った。



二階の網戸が壊れた。
破れ目をハエタロウが出入り口に使っていることが
ある日判明し不便をしていた。
駅の近所に3年前にできた便利屋Bに電話をすると、
草むしりの仕事の帰りに我が家に寄ってくれることになった。


Bは名古屋に本社を置くフランチャイズ・チェーンである。
汗だくになりながらSさんが網戸を修繕してくれた。
せめてもと料金を払うついでに氷を浮かべた番茶をお出しした。
Sさんはもう一カ所、草むしりの仕事が待っている。



二日前くらいからハエタロウの食欲が止まった。
昼間は家の横丁や斜め向かいのMさん宅で日陰を見つけては
猛暑をなんとかしのいでいる。
かかりつけのDB先生の元に連れていき
点滴と抗生物質の注射。
二週間を越えたあたりから調子が落ちてくるリズムだ。



自転車をなおしてもらい、
網戸をなおしてもらい、
猫の不調をなおしてもらった夏の一日だった。
僕はどれひとつとして自分ではできないが、
そこは夏休み中の強み、
それぞれの専門家に頭を下げてなおしてもらった。


そうこうしているうちに右下奥歯に痛みを感じた。
とうとう歯もなおしてもらうことになるのか……



今週に入って
古賀茂明『官僚の責任』(2011)、
池井戸潤『かばん屋の相続』(2011)、
クルト・ジンガー/鯖田豊之訳
三種の神器ー西洋人の日本文化史観』(1994)、
城山三郎『どうせ、あちらへは手ぶらで行く』(2009/2011文庫版)
を読む。


自宅から半径数百メートル圏内で
夏休みを満喫している。