すきまのような空間で


この数ヶ月気がかりだった問題が
なんとか解決に向かいそうなことが分かった。
少しホッとした。
仕事はやろうと思えばまだ残っていたが、
こんな日は早めに切り上げて「立ち飲み竜馬」を覗く。



週の半ばだけど、既に超満員。
そんなときは、店の外で
ビールケースを並べたテーブルで飲む。
仕事帰りらしい女性ふたりが先客だ。


ひとり「竜馬」でぼんやり飲んでいると、
聴くともなくまわりの会話が聞こえてくる。
僕たちがどんな時代に生きていて、
どんな日々を過ごしているのか、
断片には過ぎないが、肌感のようなものがつかめる気がする。



一日働いた人間が、少しだけネジをゆるめる場所。
都市にはそんなすきまのような空間があってほしいのだ。