極私的ベスト2015(その他篇)

「書籍篇」に続いて、
書籍以外なんでもありの「極私的ベスト2015・その他篇」です。
テレビドラマ、メルマガも含まれますが、
圧倒的に体験価値重視のランキングになりました。


シニア契約社員になって
(1) 可処分所得が減ったことのマイナスを減らし
(2) 時間貧乏から「時間持ち」になったプラスを活かす
そんな挑戦の一年だったことがリストから自己分析できました。
みなさまのなにかのご参考になればうれしいです。


第1位 同志社講座 in Tokyo
佐藤優講師/ナショナリズムと国家1&2』8.9



メルマガ購入がきっかけとなり5月に開講した講座に申込み、参加。
人文科学、哲学、宗教などの古典を読み通す自信がついたのが最大の収穫。
この講座がきっかけとなって
佐藤講師の新潮講座「資本論」「階級論」についても単行本で学んだ。
大学院レベルのゼミに参加している手応えがある。
月1回。1期2期とも全5回で15,000円(一括払いで12,000円)。
教科書購入する費用がその他にかかる(図書館で借りてきてもよい)。


第2位 『Sherlock』 シーズン1&2 8.6



「ブルータス」編集長が薦めている、
と同居人に教えてもらって見始めた。
英国BBCドラマの水準の高さを示す一級の作品。
シャーロック・ホームズ、ジョン・ワトソンが21世紀に蘇った。
制作プロセスを出演者、制作者が解説する
「コメンタリー」まで全部見たくなる。


第3位 『10分で読める世界の広告賞入門』
(「電通報」2月号掲載)8.2


同僚編集者Kさん、Sさんの薦めで
世界の広告賞についてザッと俯瞰する入門記事を執筆した。
数が増えて、全体がどんな位置づけになっているのか
さっぱり分からないと嘆く同僚も多かったので好評だった。
審査員経験、海外の仲間たちとの意見・情報交換をベースに
自分で考え分析し、類似記事とはひと味違う視点になるよう心がけた。
(下線部クリックでお楽しみください)


第4位 佐藤優 『メルマガ/直伝インテリジェンスの教室』
(Vol.52-75)(月2回配信)8.1



2015年は佐藤優さんの知的蓄積・分析を
自分の跳躍台に活用させてもらった一年になった。
時事分析、読書ノート、ラジオ番組トランスクリプト
読者の質問に答えるコーナー、全活動案内の5本建てのメルマガは
質量ともに充実している。
ここで紹介された本を読んだり、
自分の仕事で国際情勢分析に日々役立てている。
投資に充分見合っている。
(毎月第2第4水曜配信。購読料1,080円/月)


第5位 Coursera講座『WD4E(1) HTML5 (2) CSS3』
(講師:Colleen van Lent, Ph.D.) 8.0



これまでCoursera(大規模公開オンライン講座)
5講座を無料で学んできた。
今回のWD4E (Web Design for Everybody) は有料講座。
第1講座が$49、第2講座が$79だ。
サステイナブルな学習プラットフォームになるためには
ある程度の課金はやむを得ない。
講座を購入できない参加者には奨学金も用意している。



「端末とインターネット接続さえあれば
世界のどこに暮らしていても
誰でも平等に世界最高の教育を受けられる」。
Courseraを創設した
Daphne Koller、Andrew Ngの二人のビジョンに僕は共感する。


第6位 TCCリレーコラム(全5回)7.93


TCCは東京コピーライターズクラブの略称。
自分が制作した広告作品で新人賞をいただくと入会資格をもらえる。
1982年以来、僕は会員だ。
同僚Mさんからバトンが回ってきて15年3ヶ月ぶりに
一週間分、全5回のコラムを執筆した。
大変だったけど、案外楽しかった。
書くことの楽しさをまだ忘れていないと知ってうれしかった。
(下線部クリックでお楽しみください)


第7位 『Law & Order 』シーズン1-5(全56巻117話)7.92



近所のTSUTAYAで副会長推薦の作品を借りたつもりで
間違って借りてきた。
ニューヨークの性犯罪担当特殊班の物語だった。
脚本、配役、演出が素晴らしくて、
とうとう全56巻117話を見てしまった。


副会長が推薦したのは『Breaking Bad』で
どこをどう勘違いしたら『Law & Order』を借りることになるのか
自分でもまったく分からない。
きっと作品が僕を呼んでいたのだ。
ちなみに『Breaking Bad』は
最初の1巻だけ見たらお腹いっぱいになってしまって
それ以上見なかった。


第8位 白土謙二講演『誰が電通人をつくるのか』
電通ホール)7.91


電通が誇る知性、白土謙二さんの退任記念特別講演(社内限定)。
白土さんが電通人生で仕事、生き方を教わった方たちを
ひとりひとり取り上げて自分の学びを解説してくださった。
こうした巨人が去っていくことに寂しさを覚える。
(講演ダイジェスト版全2回が社外からもアクセスできるようになりました。
 下線部クリックでお楽しみください)


第9位 『猫の目家計簿』(クロワッサン編)7.8


シニア契約社員の懐具合をいかにわびしいものにしないか。
そのためには一に分析、二に分析。
小学生のときの小遣い帳以来、
初めて家計簿を一年通してつけた。
ちょっとした不意の支出があるだけで
あっという間に月間赤字になることがよく分かる。


クロワッサン特別編集 家計簿2016 (マガジンハウスムック)

クロワッサン特別編集 家計簿2016 (マガジンハウスムック)


いまでは贅沢になった会員資格などは全部ストップ。
ピーク時の値段の高い電気は使わない契約に変更。
いただいた図書券、商品券、
貯まったスタンプ、マイル、ポイントなど
有効期限、交換内容を確認して使い切る。


一年分のデータが溜まったので原稿にしてみる考えだ。
2016年の家計簿も購入した。
各社家計簿を比較検討し、
僕には一番使いやすい「クロワッサン」編集の家計簿を採用している。
(デザインだけでなく、値段ももちろん手頃です!)


第10位 Creative Showcase for GAS Alumni
電通本社36G会議室)7.6


4月に開かれたGAS (Global Agenda Seminar) 同窓会で
ちきりん『マーケット感覚を身につけよう』をベースに
自分が提供できる体験価値をパッケージにして
オークションにかける試みをした。
主宰・石倉洋子先生の発案。
僕は世界の広告作品の事例を紹介・解説するパッケージを
890円からオークションにかけ、5人の級友が購入してくれた。



社の会議室を6月の土曜日に貸してもらい3時間実施。
ただ作品を羅列して紹介するのはつまらないので
"Creativity, Internet, Dark Force 1929-2015"と題してセッション。
クリエーティビティの変遷をデジタル革命、
テロリズム・戦争などのダークフォースの二軸で考察する内容だ。
このセッションがきっかけとなって
11月に遊子ラボに呼んでいただき、
アップデート版セッションを実施した。



第10位 公共図書館(赤坂、千代田、日比谷、粕谷、烏山、砧)7.6



  (「あなたのセカンド・オフィスに」。
    キャッチフレーズが泣かせる千代田図書館
    コンセルジュ・サービスも充実。平日22時まで開館)


これまでのように書籍購入費を捻出できない。
かといって読書生活の質と量は落としたくない。
公共図書館の実態を検証して、以来一年、お世話になっている。
平日22時まで開館している千代田図書館、日比谷図書文化館。
僕が必要とする専門書の多くを所蔵する赤坂図書館。
地元で頻繁に利用する粕谷図書館、烏山図書館。
スタッフのみなさんに助けられ、
住民税の払い甲斐があるなぁ、と通っている。


番外  ストレッチ&太極拳教室(成瀬真講師)(週1回)


「少しは身体にいいこともしなさい」
と同居人が見つけてくれた地元の太極拳教室。
とても優しい成瀬講師、人生を楽しんでおられる様子の仲間たち。
海外出張などやむを得ないときを除いて
せっせと38回通った。
太極拳はさほど進歩していないが、
週に一回、仲間とストレッチから始めるひとときは
なかなかいいもんです。
(月謝3,200円/月4回稽古(うち2回は自主練習))


(文中一部敬称略)