大王の超能力「海苔探知センサー」


我が家には海苔を大好物とする生き物がいます。
名を「大王」と申します。
牡猫が罹りやすい尿路結石を患うことたびたび、
ミネラルを豊富に含む海苔を摂取してはなりません。
とは言え、身体にいけないものが美味しいのは人間も同じ。
ときに命の危険を冒してでも(本人にその自覚はないですが)、
盗み食いを試みます。



  (市販の弁当屋とは違って、海苔はたっぷり使います)


大王が安らかに見計らっているのを見届け、
同居人の小弁当づくりを開始。
今宵は海苔弁当にいたします。
海苔を保存するタッパーウェアを開け、
小皿に醤油をさして、さて、と思って足元を見ると、
そこに大王がいます。


我が家では大王の七つの超能力のひとつと呼んでいます。
「熟睡していようが、二階にいようが、
海苔のタッパーを開けた瞬間に嗅ぎ付け、やってくる」です。
今宵も超能力は健在でした。



もちろん同情して
海苔一枚だけ分けてやるなどはしません。
数日後にミネラルの結晶ができておしっこが出なくなり、
主治医DB先生の元に連れて行くこと過去に5回。
鳴いてもすがっても、海苔はやれません。