1面と6面、パラダイス白書を両紙はどう扱ったか


スクラップブックから。
朝日新聞2017年11月6日朝刊
ICIJ(国際調査報道ジャーナリスト連合)
南ドイツ新聞スクープ「パラダイス文書



   タックスヘイブン租税回避地)を覆うベールがまた一枚、
   取り払われようとしている。
   南ドイツ新聞と国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)が入手した
   「パラダイス文書」の膨大なデータからは、
   各国の政治家や大企業の秘められた経済活動が垣間見える。


   パナマ文書のときと同様に、
   世界中の記者が国境や組織の壁を越えて情報を共有し、
   連携して実態に迫ろうとしている。
              (吉田美智子、奥山俊宏、野上英文)



   報道解禁まで約3週間に迫った10月16日、
   悲報が飛び込んできた。
   地中海の島国マルタで、
   女性ジャーナリスト、ダフネ・カルアナガリチア(53)
   車を爆破され、即死したのだ。
   


   彼女は、昨年公開されたパナマ文書をもとに
   同国政府首脳らの疑惑を追及していた。
   (略)


   弔意を表すメールが各国の記者の間を行き交った。
   だが、パラダイス文書の報道をやめよう、とか
   解禁時期を変えようという意見は皆無だった。
                      (敬称略)



これだけのスクープを
讀賣新聞は翌11月7日に6面で取り上げる扱い。
理由は簡単だ。
朝日新聞がICIJと提携し、
国内ではNHK共同通信と共同取材しているためだ。
新聞も競合を気にする商売なんだなぁ、
とこんな時、実感する。



一紙だけを読んでいてはこうした扱いに気づかない。
池上彰佐藤優両氏の共著に学んだ通りだ。
新聞は賢く利用しないといけないね。