ふと誰もいない公園で、ブランコに乗ってみました(吉川清子)

クリッピングから
朝日新聞2020年10月31日朝刊
読者投稿欄
毎朝のブランコ 気分晴れ晴れ
主婦 吉川清子(埼玉県 81)


  私はほぼ毎朝、近くの公園でブランコを座ってこいでいます。
  きっかけは5年前、ウォーキング中に突然、左ひざを痛めたことです。
  当時は、立ち上がっても体の向きを変えることができず、
  家では両手をつき体を浮かせて移動、2階には上がれませんでした。
  最寄りの治療院に1年通いましたが、片道5分のところ20分以上かかりました。


  そんなある日、ふと誰もいない公園で、ブランコに乗ってみました。
  気分が晴れ、ひざの具合も良くなっていくようで、やめられなくなりました。
  今では、5年前がうそのように歩いております。


  老婆がブランコをこぐ図——ちょっと不気味な漫画のようでもありますが、
  ブランコが日本に入ってきたのは体育用具として、だったと聞いております。
  その効用なるものがあるなら、
  専門家のご意見を伺ってみたいと思っております。


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吉川さんが誰もいない公園で
ふとブランコに乗ってみたくなったのが不思議です。
治療院に1年通っても完治しなかった左ひざが良くなったのが不思議です。
「老婆がブランコをこぐ図——ちょっと不気味な漫画のようでもありますが」
と吉川さんが自分を客観的に見られることに感心しました。
ブランコをこいでいるだけでひざの痛みが軽減する。
世の中、こんなことってあるんですね。


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