人はなぜ書くのか


「デジタルノート」を書き続けて5年になる。
人はなぜ書くのか。考察してみたい。



僕の場合はこうである。


1. 不特定多数の目にさらす文章を書き続けることは
  文章を書くための基本トレーニングである。
  読む相手を特定する企画書ではその役割を果たせない。


2. 読者からときおりコメント、スターが付くことで
  個人の日記と違い他者の気配を感じる。


3. アクセス数やログデータを確認できるので
  それ自体が数値、情報として報酬感覚をもたらす。


4.  ソーシャルメディアは自分が使いこなすことで
  その意味、意義、危険を体感できる。


5. そもそも文章を書くこと自体が自分のための日々の癒しである。
  論理的功利的活動として説明し尽くすことができない。



アルタミラの洞窟で動物の画を描いていた古代人を
動かしていた動機はなにか。
「伝える」「伝わる」とは
人間にとってどんな意味があることなのか。


アメリカを中心にブログが始まり、
他人の日記を覗き見るような感覚を味わったのが6、7年前。
いずれリタイアしたら始めてみようかなとのんきに構えていた。
ウェブ進化論』を始めとする梅田望夫の全著作を読み、
ベルリンスクールに通ったことがきっかけで一気に飛び込んだ。



それでもまさか5年間毎日書き続けるだけの動機が
自分に内在しているとは予想もしていなかった。
書き始めた当初、
実名を出すなど炎上必至の無謀な行為だと言われたこともある。
我が家では同居人もほぼ同じ頃からブログを書き始め
同時進行している。


ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

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人はなぜ書くのか。伝えようとするのか。
答えの出ない問題を考え続けるのは面白い。


(文中敬称略)